「先進戦術機技術開発計画」──通称「プロミネンス計画」に則り、国土を失った世界各国の軍隊に対し、国連が戦術機開発の場を提供しているのが、米国合衆国アラスカ州 国連太平洋方面第3軍・ユーコン陸軍基地 テストサイト18である。
2001年5月。日米共同戦術機開発計画のテストパイロットに任命された米国陸軍の衛士ユウヤ・ブリッジス少尉と、その専任整備兵ヴィンセント・ローウェル軍曹を乗せた巨人輸送機An-225はユーコン基地に向け、順調に飛行していた。
ユウヤたちを乗せたAn-225が着陸態勢に入ったその時、訓練空域を外れた2機の戦術機が、格闘戦機動のまま急接近してくる。輸送機の後方から、信じ難い3次元機動で接近する米国のF-15・ACTVとソ連のSu-37が辿る進路は、輸送機との衝突コースだった。ユウヤの機転によって辛うじて衝突は回避したが、戦術機同士の激しい空中戦は尚も続く。
背後を取られっぱなしのタリサ・マナンダル少尉は、得意の失速域機動で身をかわしてソ連機に自機を追い越させ、逆に背後を取ることを試みた。だが、彼女の超絶技能を持ってしても、クリスカ・ビャーチェノワ少尉とイーニァ・シェスチナ少尉が操縦するSu-37を振り切ることできなかった。そして、コクピットには、実弾攻撃を警告する警報が鳴り響く──。 |