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 BETAの軍勢が泥濘の底から次々に這い出し、カムチャツカの大地を蹂躙し始める。
 絶叫に等しい状況報告と耳障りな991警報。緊迫する状況の中、イブラヒムは全試験小隊の即時戦域離脱、退避地点への後退を提言。バオフェン、アルゴス両試験小隊の基地からの退避が決定される。だが、紅の姉妹が所属するイーダル試験小隊はジャール大隊と共に前面展開し、国連部隊関係者が基地退避するための時間稼ぎのため戦闘続行することを、サンダーク中尉は告げる。それはあらかじめ用意されていたシナリオであった。

 ジャール大隊所属の小隊に護られながら、全周警戒隊形で待機中のアルゴス試験小隊のメンバーたちは、口々にソ連軍基地のBETA侵攻監視の甘さを指摘する。次第にエスカレートする皮肉はついに、護衛小隊指揮官イヴァノワ大尉との口論へと発展する。誰もが苛立ちを隠せぬ中、BETAと刃を交わさぬまま、実験小隊への即時戦域離脱命令が下る。

 総員退去、基地の放棄を意味するコード202が発令される中、唯依は野外格納庫へと向かう。途中、ヴィンセントと合流した唯依に、ソ連軍の思惑を察知したイブラヒムからの伝令が伝えられる。機密保持のため99型砲の爆破を決意した唯依の胸中には、ある想いが芽生えていた。

 
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